チャレンジ富士五湖

日曜日のチャレンジ富士五湖112km。
ホテルからの出発は3時過ぎ
バスに乗って会場へ向かう。
窓の外を見ると、夜半に降った雪が積もってる。
バスから降りるのが嫌になる。
帰りたい。

荷物を預けて、スタートゲートに向かう。
外は大粒の雨。
並びたくない。
帰りたい。

スタート。木々の間を抜け走る。
道路には水がたまってる。というより流れてる。冷たい。
帰りたい。

8km過ぎ。林の中のぬかるみ。
転ぶ。前回り受け身。肩が痛い。
帰りたい。

13km過ぎ。山中湖畔。
トイレに行っておくことにする。
段差。盛大に転ぶ。
メガネが飛ぶくらい。膝もひねったみたい。
メガネが壊れてたら止めてやると思ったが、壊れてなかった。
でも、帰りたい。

雨は降り続く一方。時折スコール並みの激しい雨。
帰りたい。

20km過ぎ。山中湖畔を走っているが、無性に眠い。
本気で眠い。思考力がなくなってるので、ちょっとだけなら目をつむってよいかと思う。
ちょっと目をつむる。気が付いたら斜め方向へ蛇行。数回繰り返し。とても危ない。
帰りたい。
蛇行はそこだけだったと思うが、眠気は30km直前まで続く。

エイド。
ココアを飲んで、きのこの山。今回はたけのこの里もある。
たけのこの里、食わず嫌いで悪かった。君は充分おいしい。
ありがとう明治製菓。
ここで初めて気持ちが前向きになる。
さっきの眠気は多分低体温症。お菓子で体温上がった。
富士吉田から河口湖へ向かう。
42kmを過ぎたあたりで、完走を確信する。なんて現金なんだ。まだ半分も超えてないのに。

ここから本栖湖まで、湖畔をめぐる。
雨は弱くなり、やみ、そして陽が差す。
幽遠で神秘的な水面。
静かな湖畔の森の陰からもう起きちゃいかがと鳴きたくなる。
峡谷を越える橋。日本の風景美がここにある。

止まって写真をとれればな、とはおもうが、はなから携帯は持っていない。
止まってよいのはエイドと信号だけと決めている(後はトイレ)。
走る。

本栖湖のエイド。ほぼ、70km。
100kmのグループはここのエイドで引き返すが、112kmはここから本栖湖を一周する。
人が少ない、というかいない。
前後に誰の姿もない。もしここでぼくが足を滑らせて湖に落ちたら見つけられるのは、再開発が始まったころだろう。

走る。不意に右ひざに痛み。転んだあと、時々主張はしてたけど無視してた痛み。今度はちょっと無視できないがやっぱり無視するしかない。足をひきずりながら走り始める。
続けざまに、突き刺すような痛みが、右足小指。
水泡ができて、つぶれたのわかる。これも仕方がない。若干内股で走ることにする。
すぐ、エイド。申し訳ないけど、ここのエイドは通り過ぎる。ここでとまったら痛みがぶりかえしそー。
ちんたら走りながら叫ぶ「ごめんなさーい。今とまったらはしれなーい」
エイドの人、答えてくれる「寒くないですかー」
うん。もう大丈夫。

走る。本栖湖のエイドに戻る。あと30km。もう大丈夫。普段の土日よりちょっと長いだけ。
すこしゆっくり目に休憩をとって走り始める。
走る。ぼくにしては結構いいペースだ。途中おなかが痛くなって初めての大(^^;というのがあったけど、大丈夫。
右足の痛みは走ってるとなんとか走れるけど、エイドで止まるたびに痛みがぶり返す。
でも、まぁしょうがない。走らないと帰れない。
走る。河口湖を越える。「ホテル登り坂」がみえる(本当です)
さいごのエイド。残りは5kmの登り坂。
ぼくはここの坂とは結構相性が良い。走る。歩かないで走る。
辛くないわけじゃない。早く帰りたいだけ。
走る。
そして…ゴール。

記録:12:12:07

年代別 2位

2 COMMENTS

samako

ねえねえ
この史上最悪の年に
年代別2位になったのは知っていたけど
112kmを12時間ちょっとって
めっっっちゃ速いねー
にゃん様すごい!

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nekomaru0205

この時の記憶があるから残距離が100kmだろうが200kmだろうが、常にキロ6分で計算しちゃうんだよなー。
体はすでにもうついてこないというのに😅

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