佐渡エコジャーニー2022その1

3年ぶりの佐渡エコジャーニー。
48時間かけて佐渡を一周、208km走るというレースである。
今回が5回目（＝5周目）の僕たちとしてはある決意を秘めてこの大会に臨んでいる。
佐渡のレースの出場はとりあえず今回までにして来年は同時期に開催される別の250kmのレースに出ようかなっと。
だが何しろ待たされて3年、当時の決意はあやふやにまぁとりあえずという覚悟で今回のレースに臨む。

この島は滅法ソフトバンクが弱いため、ぼくのiPhoneは圏外になることが多い。
ギリギリまで天気予報をスマホでチェックしていたDocomoユーザによると、午前中は曇り、午後から雨が降り始め、一旦夕方には止むものの、20時くらいから明け方にかけてはちびまる子ちゃんの顔にかかる斜線のように激しく降るでしょう、ということ。
ま、レインジャケットは背負ってるし帽子もかぶってるからいいや。その時はその時。

そうそう、走り出す前に走りながら飲めるフラスコにジュースを入れておこう…と思ったら、3年前には置いてあったホテルの自販機がない。しょうがないからホテルの冷水機から水を入れておく。
次にフラスコの中身を入れ替わるまでは、給水してもとても味気なかった。まーただの水だからな。

さて、スタート時間が迫り、スタート地点に目覚まし時計が置かれる。

ちなみにスタート地点は前日泊まったホテルの脇のその辺。
主催者挨拶やカウントダウン斉唱の行事はまるでなく、目覚まし時計が鳴ったらスタート。さてどっこいしょという感じでみなさん走り始める。
みなさんが走り始めるので、まぁぼくと相方もぼちぼちと走り始める。だいたい1kmを7分ちょいくらいのペース設定。とんでも無く速いペースではなく、極端に遅ーいというわけでもなくまぁいい感じで走る。
ただ坂があったらどんな坂でも歩こうねという相方との強い約束は生きている。
ほぼ1時間程度で弁慶のハサミ岩という佐渡の奇景を通る。（タイトルのやつね）
結構有名な割には見逃されがちな場所で、そういう声に答えて今回はスタッフの1人が予め前に立って「こっこでーす。ここここ」と。
弁慶のハサミ岩はかつて鬼に力比べを挑まれた佐藤弁慶さんという方がうるさいなーと思って近くの岩を放り投げたらかなりの距離を飛んで、この岩の合間に挟まったと。
なお佐藤弁慶さんは山伏の人で、弁慶と牛若丸でお馴染みの弁慶さんや、ドカベン山田太郎に唯一の黒星をつけた武蔵坊弁慶さんとは別人であるので気をつけるように。

走り出して約4時間でほぼ30kmの第一エイドに到着。
エイドでは各種ドリンク、新潟名物笹団子、ゼリーや飴ちゃん、他に食料としておにぎりとミニうどんが用意されている。

ミニうどんは、お湯ではなく水で作る。ちょっと切ない味がする。
ただこの後の区間は佐渡一周のうちとても楽しい区間。色々とイベントの多い区間なので、休憩もそこそこに走り始める。

まずはZ坂（正式名称は跳坂、最大勾配は11％、高低差130ｍ）。佐渡有数の激坂。

なんとなく登りの道がZの字に見えるでしょう。
もちろん、ここは歩く。
歩いて、歩いて、登ったら上の方で写真撮影しているおじさん。
話しかけられる。
「お兄ちゃんたち、どこから走ってきたの？」
夫婦岩の方です。
「で、どこまで行くの？」
夫婦岩まで。
「え、一周？（この人は意外と理解が早くて助かる）、どこかで泊まるの？」
いや、別に。眠くなったらその辺のトンネルで…
「ひえー」（言葉でひえーって聞く機会はあまりないな😅）
ご挨拶してさらに走る。
この後は大野亀、賽の河原、２つ亀のコンボを決めて、ほぼ60kmの第2エイドへ到着。
ここまで約9時間。ほぼ予定通り。
だがここからの苦悩を僕たちはまだ知らない。
ということでその２へ。