運の良い男（その2）

「はい、警察110番。事件ですか事故ですか。なにがありましたか？」
あーっと、自転車の自損事故です。30分ほど前に東鵜島あたりの坂の下でガードレールに衝突しました。
「当事者の方ですか？怪我人はいますか？」
はい。本人です。怪我人はいません。
「現場の検証に向かいますが、いま現地にいらっしゃいますか？」
あ、数kmほど離れたところです。
「では、現場に戻ってもう一度お電話ください」

相方に連絡。宿の方、先に行っといて。
後で追いつくよ。
「わかったー」

ということで、現地に戻ってもう一度110番に電話。
先程お電話した、自転車の自損事故のものですが現地もどりましたー。
「では、そちらの住所を教えてください」
（知らんがね😅あー、東鵜島のバス停の前です）
「バス停に住所書いてませんかー？」
あーはいはい。にーがたけんさわたりしー…
「さどしですね。県外の方ですか」
あーはい。（どーした、ぼく。これくらい普通によめよ。佐渡市）
「1時間くらいでパトカーがそちらに向かいますので、手を振って合図してください」
はーい。

と言うことで、1時間かかるのか。時刻は16時半。
こりゃそれから小木に向かうの無理だな。
も一度現在位置のイラスト。

よし。ホテルはキャンセル。
自転車はここに置いていこう。
で、帰りはタクシーかな。
電話。
まずはホテル。
すいませーん。ちょっと自転車で事故っちゃたので今日はキャンセルさせてください。
「今からですとキャンセル料100％いただくことになってしまうのですがー」
しょうがないですぅ。ま、これは運とは関係がない。15,400円が露と消える。
相方様は今走ってる最中だろうからメッセージを入れておく。
さて次はアウトドアショップ。
すいませーん。今日の自損事故のものですけれども自転車の引き取り場所小木から東鵜島のバス停に変更してください。
「了解しました。お客さまをお送りするわけにはいかないのでバスかタクシーでお帰りください」
はいはいっと。
あ、今日の宿を楽天トラベルで予約っと。

まだ時間があったので、個人的に現場検証。
で、撮った写真が昨日のなのでした。

パトカー到着。
こっこでーす。ここ、ここ。

現場検証開始。状況を説明。
「坂からこちらにぶつかって外に飛び出して木に引っかかったと…よく生きてますねえ」
はぁ。
「で、怪我も無しですか」
まぁ厳密に言うと手首のあたり少し擦り傷ありますけどなんてこたーないです。
「よかったですねー」
はぁ。
ってなことを話してる間に最終のバスが来て通り過ぎてった。
「あ、ここからどうやって帰られますか？」
バスは…いっちゃいましたねー。タクシーでも呼びます。
「ここタクシー来ないと思いますよ」
じゃあ乗っけてってください。
「パトカーでお送りすることは規則上できないんですよ…自転車引き取りの車に乗せてもらうわけにはいかないんですか？」
バスかタクシーで帰れって言われてるんですよ。
「じゃあ私が話します」
ってなことを話してる時に、自転車引き取りのお兄さん登場。
警察官、お兄さんを説得。
「この人、乗っけてってあげてくれませんか」
「いーですよ」
優しそうなお兄さん。車の中の話も弾む。ホテルというか旅館の前まで乗せっててくれました。
ぼくってやっぱり運が良い。

旅館に入る。
しーん。
すいませーん。
旅館のおじさん登場。
今日予約のお願いしたにゃんた（仮名）ですけれど。
「あれ？にゃんたさん（仮名）の予約は明日だよ」
しまったー。間違えたか。今日泊まれますか？
「あ、じゃあ用意しますねー」

ご用意いただきました。

こじんまりとした和室です。
ぼくは運が良いです。

たださすがに夕食はつけられませんでした。
自販機のジュースで我慢します。
そこに相方からメール。
今日の晩御飯。

ほかに赤カレイの煮付けが絶品だったそうです。
悔しくなんかないんだからねっ！

もしかしたらぼくは運が悪いのかもしれません😭